こんにちは、ジン坊です。
日本人に、
「『うどん』を食べたことがありますか?」
と聞いたとすれば、
『はい!』
と答える方は多いと思います。
ということで、
一度は食べたことがある『うどん』ですが、
全国に「うどんチェーン」が展開したことも
加味されて、『讃岐うどん』のファンが
急増し、皆が口を揃えて
「うまい!」と言います。
では、
なぜ、『讃岐うどん』は、
「うまい!」のでしょうか?
この記事を読むことで、その理由が解ります。
コシのある讃岐うどんは、なぜうまいのか?その理由を探求すると・・・
昔からうどん食べている人もいると思います。
しかしながら、
誰でも気軽にうどんを食べることができる
ようになった背景には、
「うどんチェーン」が身近に出来たから
ということも理由の一つに挙げられると
思います。
安くて美味しく、さらには、豊富なメニューを展開する「うどんチェーン」!
セルフサービスではありますが、
かき揚げや天ぷら、おでん、おにぎりなど
サイドメニューを自分で好きに選べるところが
ポイントになっており、嬉しいと感じるところです。
全国に展開する、
「丸亀製麺」
「はなまるうどん」
「山田うどん」などの
チェーン店によって、
『うどん』ブームが巻き起こり、
コシの強い『讃岐うどん』のファンが増えた
と考えられます。
でも、
「家の近所には、それらは無いよ!」
という人もいるかもしれませんが、
ちょと1駅か2駅、
または、車で20分くらい走れば、
1件くらいチェーン店が目につくと思います。
ざっくり、調べてみますと全国に
(もっと多いかもです)
・はなまるうどん 413店、
・山田うどん 163店、
・なか卯 463店、
・ゆで太郎 200店
など、まだまだありますから・・・
日本人を「うまい!」と感じさせる
『讃岐うどん』!
なぜ、うまいと感じるのでしょうか?
地域、原料、作り方の面から探ってみました。
地域の特性
うどんの原料で無くてはならないものが
「小麦」です。
結論から言いますと、
香川県は「小麦」を作るのに適した地域だったのです。
なぜならば、
香川県は、「瀬戸内式気候」と呼ばれる、
中国山地と四国山地とに挟まれています。
(中学で習いました)
内陸部の盆地とも似た気候となり、
乾いた空気が流れ込み、
雲が侵入しずらいから、
温暖で晴天が多く、雨がとても少ない地域
なのです。
雨が少ないための対策として、
県内には16,000を超える無数の「ため池」が
あります。
その昔、
稲作と同時に二毛作として小麦などの畑作が
はじまりました。
先人達の努力の結果、
水不足と上手に付き合うことで、
小麦の収獲が盛んになりました。
また、小麦は「醤油」の原料にもなります。
さまざまな条件が一致して、
小麦をより美味しく食べる手段として
「うどん」が生まれ、香川県全域に広まりました。
※「うどん」は、福岡県で作られたものが
香川県に伝わったという説もあります。
うどんの原料
『うどん』は、
「小麦粉」「塩」「水」
というシンプルな材料で作られます。
そして、
「小麦粉」の元になるのが小麦です。
小麦の粒の硬さは、小麦の中に含まれている
タンパク質の量に比例しており、
「中力粉」がうどんを作るのに適しています。
「小麦粉」に「水」を加えて練りあげ、
うどん生地をつくります。
しかし、
うどん生地を作っただけではダメですね。
うどんには「コシ」が必要です!
コシを強くするための重要な要素に
「塩」が挙げられます。
塩を加えることで引き締められ、より
粘りも弾力性も強くなります。
塩にはタンパク質を溶かす作用がありますが、
加熱すると溶けたタンパク質は固まり、
コシや粘り、歯応えが生まれるのです。
さらに、「塩」には、タンパク質を分解する
酵素の働きを抑えたり、生地が発酵し過ぎない
ようにしたり、防腐作用もあります。
『讃岐うどん』の作り方
「踏み」と「コシ」
古くから製麺所で働く職人さんたちは、
「踏み」という技術を磨き、伝承しました。
うどんは、
出来立てほやほやのものを出すのでは無く、
ある程度の時間は、うどん本来の品質を持続
させる必要があります。
そのため、
製麺所の職人さんたちは、試行錯誤のうえ、
「踏み」という工程を発見しました。
この「踏み」の工程が、
讃岐うどんの「コシ」を生み出す要因
となるのです。
今も、職人は、
「踏み」=「鍛える」
という表現をされます。
『讃岐うどん』の「コシ」、つまり、
強い弾力を生み出すためには、
「踏んで鍛える」技術が重要と言えます。
「踏み」の工程で「グルテン」と
いわれる組織が活性化されるそうです。
ちょっと、専門的になりますが、
「グルテン」は2種類のたんぱく質から成り、
水で捏ねたり、刺激を加えることで、
弾力性を持ちます。
そして、
「グルテン」の特性に、外部から適度な力を
加えると押し返して戻そうとする力が働く
というのがあり、力を加え、鍛え続けると、
強くなります。
これが、
讃岐うどんの「コシ」の正体
とも言われます。
雑談―うどんを足踏み
諸説あります!
きっかけは、昭和40年頃の話です。
観光客が、ある讃岐うどん店に訪れました。
何と!
食べようとする「うどん」の上を足で踏んでいるではないか!
その観光客は、初めてのことであり、
うどんを足踏みしているのを見て、
驚いたわけです。
「汚い!不衛生だ!」
と保健所へ連絡したという話です。
現在では
「衛生面に配慮した環境下で作ってもらえれば問題ない!」
と言われています。
『讃岐うどん』がうまい理由
うどん激戦区の香川県のうどん店では、
「おいしくない『うどん屋』は
すぐにつぶれる」
と実に当たり前に言われます。
しかしこの答えは、
「なぜうまいのか?」
という答えにはなっていません!
そこで、「亀山うどん」の御主人に
『讃岐うどん』がうまい
理由を聞いてみました。
すると、解りました!
うどんの美味しさの素となるのは、主に、
小麦粉中の「たんぱく質」と「でんぷん」
から作られます。
「でんぷん」は、水分を十分含むと膨らみ、
それが、滑らかさともちもち感をかもし出す
役割を持つわけです。
一方、麺の骨格を成す「たんぱく質」に
「水」だけで無く「塩」を加え、
こねる(足踏みする)と鍛えられた
「グルテン」が形成され、適度な弾力を持つ
ようになります。
この「でんぷん」と「グルテン」の
2つの特性の掛け合いがうまさの素と
なります。
饒舌になった店長が、
建物の鉄筋コンクリートに例えると、
「でんぷん」がコンクリート、
「グルテン」が鉄筋
の役割を果たしている!
と教えてくれました。
これは、わかりやすい!
しかしながら、
『うどん』だけでは、うまいとは言えません。
『うどん』の調味の中で重要なもの、
それは「出汁(だし)」です!
だしの中心になる「うま味」は、
5つの基本味である、
【甘味、酸味、苦味、塩味、うま味】
に含まれています。
うどんのだしは、
真昆布、羅臼昆布、利尻昆布など
どの昆布を使用するかで味が変わります。
かつお節も同じで、
腹の部分を使えば味が濃くなり、
背の部分は逆にすっきりした味わいになる
とのことです。
以上からも解るとおり、
『讃岐うどん』は、
これらうどん技術の結晶です!
私たち日本人は味に敏感であり、
伝統の技術に支えられた
『うどん』と『出汁』により、
「うまい!」
と感じるのですね。
まとめ
今回は、
『コシのある讃岐うどんは、なぜうまいのか?
その理由を探求すると・・・』
と題しまして、その理由を書きました。
・地域の特性
香川県は、
「小麦」を作るのに適した地域だったこと
・うどんの原料
「小麦粉」「塩」「水」という
シンプルな材料で作られること
・『讃岐うどん』の作り方
『讃岐うどん』の「コシ」、
強い弾力を生み出すためには、
「踏んで鍛える」技術が重要でありこと
以上のことから、
『讃岐うどん』がうまい理由は、
私たち日本人は味に敏感であり、
伝統の技術に支えられた
『うどん』と『出汁(だし)』により
「うまい!」
と感じる!
という結論を導き出しました。
なお、コシのない博多うどんとの関係などを
知りたいと思う方は、こちらを参考にして
ください。
⇒『讃岐うどんと伊勢・博多うどんの違いは?コシとうまさの関係は?』
最後まで読んで頂きありがとうございます