若年給付金は、いつ、
もらえるのかな?
いくら、もらえるの?
税金は、かかるのかしら?
かかるならどれくらいなの?
今回は、
『若年給付金』についてのあなたの疑問を
陸上自衛隊OBである私が自分の経験も含めて解消します。
若年給付金は、一般の公務員の定年退職年齢が60歳として、定年が早い自衛官に対してその分の補てんとして支払われる老後に大切なお金です。
そもそも、自衛官の定年退職の年齢は、
一般の公務員や民間企業に比べると早く、階級により異なりますが55歳前後となっていますね。
ですから、若年給付金の基本的なことから税金に至るまでを理解して欲しいので
②いくらくらい支払われるか?
③税金はかかるのか!
について説明しつつ、その他のアドバイスもさせて頂きますね。
退職金に合わせて、若年給付金についての理解を含めて、老後のことを踏まえたあなたのライフプランに向けて、しっかりと事前準備をしていきましょう。
なお、本ページはプロモーションが含まれています。
自衛隊の若年給付金は、いつもらえるの?
自衛隊の若年給付金は、いつ、もらえるのでしょうか?
それは、自衛官の定年退官日は誕生日なので、誕生月によって若年給付金の支給時期が違います。
そして、支給は2回に分かれます!
1回目の支給について
そのうちの1回目は、退職する月によって、3パターンに分かれます。
・パターン1
1月~3月の退職者 → 今年の4月支給
・パターン2
4月~9月の退職者 → 今年の10月支給
(4月退職の方は、半年ほど待つことになります。)
・パターン3
10月~12月の退職者 → 来年の4月支給
(年をまたいだ次の4月に支給となります。)
2回目の支給について
そして、
2回目の支給は、誰でも同じタイミングで、
退職した年の翌々年の8月に支給されます。
今年退職を迎えた方(または迎える方)は、再来年の8月に支給となります。
つまり、
2022年3月に退職を迎えた方は、2024年8月に支払われます。
自衛隊の若年給付金は、いくらもらえるの?
次は、
「自衛隊の若年給付金は、いくらもらえるのか?」について説明しますね。
ざっくりとした金額は?
若年給付金の支給額は、退職時の年齢と階級によって異なります。
多くの自衛官のざっくりの給付金は、
1回目と2回目を合計して、
ざっくり1000万円~1300万円です。
若年給付金の支給額の求め方
若年給付金について、ざっくりとした金額はわかったけど、
「もう少し詳しく知りたい!」
「計算の仕方はあるの?」
と思われた方もいるかと思います。
そこで、もう少し詳細に計算したい方のために、支給額の求め方を示します。
算定基礎俸給月額✕算定基礎期間年数✕算定額の割合率✕政令で定める率
ここで、
算定基礎俸給月額ですが、上限額が決まっています。
480,400円を超えることはありません!
算定基礎期間年数は、
退官時の年齢と60歳までの差で、
2曹以下なら6年、
1曹~1尉なら5年、
2佐3佐なら4年、
1佐なら3年です。
算定額の割合率は、
1回目が1.714、2回目が4.286です。
政令で定める率(今回は少数点2桁までとします)は、
1回目が約0.99、2回目が約0.98です。
階級が「曹長」の例
例えば、
「階級が曹長で
俸給が40万円、55歳で退官」の場合
です。
400,000✕5✕1.714✕0.99となり、
「3,393,720円」となります。
400,000✕5✕4.286✕0.98となり、
「8,400,560円」となります。
合計額は「11,794,280円」が支給されます。
階級が「2佐」の例
次に、
「階級が2佐で
俸給が50万円、56歳で退官」の場合
です。
算定基礎俸給月額は上限額は決まっており、
480,400円で計算します。
480,400✕4✕1.714✕0.99となり、
「3,260,686円」となります。
480,400✕4✕4.286✕0.98となり、
「8,071,258円」となります。
合計額は「11,331,944円」が支給されます。
このように、若年給付金の支給総額は、
階級が上の方ほど算定基礎期間年数が減るために低くなります。
再就職先での給与で減額もあり
自衛隊を退職し、民間企業などに再就職する際には、気を付けておかなければならない事があります。
早期退職する自衛官だからこそ支給される若年給付金ですが、
「再就職先での給与が多いなら返してもらうよ。」
「さらに、そうとう稼いでいるみたいだから全額返納してよ。」
という場合もあるからです。
これは、
「退職翌年の所得額」によって決まり、
退職した翌年の1月から12月までの所得額で調整されます。
まず、退職翌年の所得が
「下限額」を越していた場合は、
2回目の支給額が減額されます。
次に、「上限額」に達してしまうと、
1回目の支給も遡って返納することになります。
さらに、「給与年額相当額」以上になると、
1回目の支給額も全額返納になります。
例えば、
先ほどの「階級が曹長で、俸給月額が40万円、給与年額が730万円」の場合、
下限額は、
7,300,000ー400,000✕5=5,300,000円
となり、
この金額を超えると2回目の給付金は、減額されます。
上限額は、
7,300,000ー400,000✕1.714=6,614,400円
となり、
この金額を超えると1回目の給付金の返納という支給調整に入ります。
なお、
定年退官者へのプレゼントでお悩みの方への記事も書いていますので、参考にしてください。
⇒『自衛隊の定年退職!お祝いにプレゼントされて嬉しい7つの商品』
自衛隊の若年給付金に対する税金
当然ですが、
税金はかかります!
1回目の給付時の税金
1回目の給付金に対しては、
退職手当との合計金額に対して税金がかかります。
その際は、
退職手当の扱いされ、それぞれの支給時に、所得税と住民税が徴収されます。
しかし、会計隊等で処置されますから、源泉徴収されます。
ですから、「確定申告」は必要ありません!
課税は支給額の概ね5~7%程度です。
2回目の給付時の税金
2回目の給付金に対しては、
一時所得として扱われ、税金がかかります。
少し面倒ですが、
本人が確定申告する必要があります。
課税は支給額の概ね10~15%であり、2.1%の復興特別所得税も加算されます。
そこで、
寄付したお金が翌年の税金から控除される「ふるさと納税」をおすすめします。
こちらを参考にしてください。
⇒『【ふるさと納税】の仕組み!デメリット5つを理解しお得に運用』
その他のアドバイス
一般の公務員なら60歳まで働ける様に、自衛官も働ければ良い訳ですが、老体に鞭打ってまで格闘や戦闘戦技はやれません。
ですから、早期に退職する自衛官に対して
「年金支払うまでもうしばらくこのお金で凌いでね。」
と支払われるお金が若年給付金と考えれば妥当な金額だと思います。
退職金などについて
なお、
定年退職時には「退職金」も支給されますので合わせてご確認ください。
⇒『【自衛隊の退職金】いつ、いくらもらえる?税金はかかるの?』
そして、
「退職金」と「若年給付金」などを含めた全体的なイメージが知りたい場合は、こちらをどうぞ!
⇒『自衛官のライフスタイル全体像! 自衛隊OBが将来プランを解説』
また、将来に不安があり、少しでも保険を見直したいと思っているなら無料で相談してみてはいかがでしょうか!
⇒『
社会保険について
自衛官でいる現役中は、正直なところ
『社会保険』に対して余り関心が無かったと思います。
しかし、民間会社においては、『社会保険』の知識が必要となります。
「健康保険」「介護保険」「厚生年金」については以下をご参考にしてください。
⇒『「健康保険」について知りたい!【種類・加入・保険料】はどうなっているのか?』
⇒『【介護保険】とは?その種類や支払いの注意すべきポイント!』
⇒『国民年金と厚生年金の制度の違いや支払いはどうなっているのか?』
最後に
今回は、
一般の公務員の定年退職年齢が60歳として、定年が早い自衛官に対して補てんとして支払われる「自衛隊の若年給付金」について、
2 若年給付金はいくらもらえるの?
3 給付金に対する税金
大きく3項目について、
陸上自衛官OBの私が書かせて頂きました。
なお、今回の若年給付金に合わせて、
退職金も調べたいという方は、
「自衛隊の退職金がいつ、いくらもらえるか?税金は?」
また、ライフプランの全体像イメージを調べたいという方は、
「自衛官のライフプラン全体像イメージ」
さらに、「退職金」と「若年給付金」で、自衛隊定年後は大丈夫なのか?と不安がある方は、
『【激震】退職金と若年給付金で自衛隊定年後は安心できるのか?』
それぞれ参考にしてください。
また、民間会社においては、
『社会保険』の知識が必要となります。
「健康保険」「介護保険」「厚生年金」
については以下をご参考にしてください。
⇒『「健康保険」について知りたい!【種類・加入・保険料】はどうなっているのか?』
⇒『【介護保険】とは?その種類や支払いの注意すべきポイント!』
⇒『国民年金と厚生年金の制度の違いや支払いはどうなっているのか?』
さらに、
【iDeCo】について基礎から知りたい方は、こちらをどうぞ!
『【初心者向け】iDeCoとは?始めるべきか簡単に基礎からわかる!』
そして、
若年給付金についてしっかりと理解し、不安の無いライフプランを楽しんでいきましょう!