自衛官は駐屯地内で生活をすることが基本ですが、幹部自衛官や結婚をして営外居住の許可を得た隊員の場合は、駐屯地の外から通勤することになります。
駐屯地外から通勤することになった場合に、
「自衛隊の通勤手当は、
いくらもらえるの?」
「通勤手当は、
支払われる条件はあるの?」
「車で通勤予定だけど、
ガソリン代や高速代は請求できるの?」
などの疑問があるあなたに向けて、陸上自衛隊OBの私が回答します。
この記事を読んで頂くことで、
・通勤手当の支給額
・徒歩通勤の場合
・自転車通勤の場合
・車通勤の場合
・「職場」までの距離
についてわかります。
支払われるべきお金が給料に入っていないということが無いように、自分でしっかりと理解を深めて頂きたいと思います。
自衛隊の【通勤手当】はいくらもらえるの?ガソリン代や高速代は?
「通勤距離」の根拠については、規則で決まっています。
『通勤手当支給規則』を自衛隊風にアレンジしました。
2 「通勤距離」とは、通勤を徒歩によるものとした場合の一般に利用し得る最短経路の路程をいう。
3 「自動車等の使用距離」とは、一般に利用しうる最短の経路による路程をいう。
4 「交通機関」とは、鉄道、軌道、一般乗合旅客自動車、船舶などで運賃を徴して交通の用に供するものをいう。
5 「交通の用具」とは、自転車、原動機付自転車、自動車その他原動機付の交通の用具をいう。
以上のことから、通勤手当の支給額を見てみましょう。
通勤手当の距離と支給額
通勤手当は、
『住居から職場までの距離』で決まります。
まずは、通勤手当の距離と支給額を確認しましょう。
片道5km以上10km未満 :4,200円
片道10km以上15km未満 :7,100円
片道15km以上20km未満 :10,000円
片道20km以上25km未満 :12,900円
片道25km以上30km未満 :15,800円
片道30km以上35km未満 :18,700円
片道35km以上40km未満 :21,600円
片道40km以上45km未満 :24,400円
片道45km以上50km未満 :26,200円
片道50km以上55km未満 :28,000円
片道55km以上60km未満 :29,800円
片道60km以上 :31,600円
以上のことから、
5km未満は、最低額の2,000円、
60km以上離れていれば、31,600円と満額支給されます。
徒歩で通勤の場合
徒歩での通勤の場合は、通勤手当は、出ません!
さすがは自衛隊!という感じですが、一般企業でも同じですね。
自転車で通勤の場合
自転車にて通勤する場合には、通勤手当は、「通勤距離」に応じて支払われます!
片道5km未満で通勤する場合の申請は、
「自転車」
が良いですね(これ、ポイントです)。
ここで、注意事項ですが、
通勤距離は、2km以上であることが必要です。
車で通勤の場合
私有車にて通勤する場合、通勤手当は、「通勤距離」に応じて支払われます!
「通勤距離」は、『通勤手当支給規則』で確認したとおり、一般に利用しうる最短の経路です。
ただし、通勤に使用した
ガソリン代は支給されません。
では、
「 高速道路」を使用した場合の料金は、どうなるのでしょうか?
実は、
以上の条件に合う場合には、
「高速道路の料金の2分の1相当額」
が支払われる場合があります。
【重要】「職場」までの距離とは?
通勤は、『住居から職場までの距離』ですが、
その「職場」までとはどこを指すのでしょうか?
駐屯地の「警衛所」まで?
自分の仕事場まで?
と普通なら考えることでしょう。
しかし、どちらでもありません!
実は、
会計隊の担当者に聞けばわかりますが、
駐屯地のある地点まで!
となります。ですから、
「警衛所」までは1.8kmでも
「警衛所」からそのある地点まで200m以上あれば通勤手当は支払われます。
まとめ
今回は、
『自衛隊の【通勤手当】はいくらもらえるの?ガソリン代や高速代は?』
と題しまして、
・通勤手当の支給額
・徒歩通勤の場合
・自転車通勤の場合
・車通勤の場合
・「職場」までの距離
について説明しました。
特に、
片道5km未満で通勤する場合の申請は、
「自転車」
これ、ポイントですよ!