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【自動車の税金】負担増の理由は二重課税か?

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自動車に関連する税金の種類は多いために、SNSなどでは、

「あまりにも自動車関係の税金が高すぎる!」
「車を永く大切に乗っているのに税金が増えるのはおかしい!」

といった不満の声も少なくありません。
実は、日本の登録自動車の税負担は、ドイツの約3.4倍、フランスの約9.5倍、米国の約23.4倍という試算も出ています。

そこで今回は、
「具体的にどのような税金が課されているのか?」
について説明します。

自動車関連の税金について

そもそも自動車は、贅沢品という扱いがなされています。

そのため、自動車に関連する税金には、
自動車の「購入時」「保有時」「使用時」のいずれの場面でも税金がかかる仕組みになっています。

「購入時」にかかる税金

たとえば、これまで自動車を「購入時」には、自動車取得税に当たる『自動車税環境性能割』という制度があります。
2019年10月に導入されたもので、その際に廃止された自動車取得税に代わるものです。

『自動車税環境性能割』は、
自動車の燃費の達成度合いによって税率が変化するもので、新車であり、燃費の良い車であれば税率が低くなっています。

『自動車税環境性能割』に対しては、
「自動車の消費税との二重課税ではないか」との指摘もあります。

「保有時」にかかる税金

自動車を保有している間は、毎年『自動車税・軽自動車税』がかかります。

自動車税・軽自動車税は、車の総排気量に応じて課税される税金です。
毎年4月1日現在の所有者は、5月末までに支払うことになります。

軽自動車なら年間1万800円で、
自動車税は年間で2万5000円から最大11万円の税金が課されます。

また、車検ごとに『自動車重量税』がかかります。

自動車重量税は、税額が車種(普通自動車か軽自動車か)・車両重量・年数に応じて変動するのが特徴で、車両重量0.5トンごとに増加します。

さらに、自動車重量税は、車の新規登録から13年、18年が経過すると税率がより重くなる様になっています。

ながく大切に乗っている自動車ユーザーからは、「なんで税金が高くなるの?」という疑問や意見が多くあります。

なお、自動車重量税には、『エコカー減税』があり、エコカー減税対象車はその燃費水準に応じて減税されます。

「使用時」にかかる税金

自動車の「使用時」には、ガソリンが必要になります。(近年は電気自動車も増えましたが)
このガソリンには、当然、税金がかかります。

具体的に言いますと、ガソリンの本体価格にガソリン1リットルあたり『ガソリン税』53.8円と『石油石炭税』2.8円の合計56.6円が上乗せされ、さらに、これらの合計金額に『消費税』がかかってきます。

つまり、ガソリンの本体価格のみならず、
ガソリン税を含めた価格に対しても消費税が課されているわけです。

正に、税に税が課せられる二重課税の状態と指摘されてもおかしくない現状です。

【自動車の税金】の見直しはないのか?

「国民から税金取り過ぎ!!」
「税金取って無駄金ばかりに使わないで欲しい!」

という声が多く上がる中で、自動車関連の税金の見直しはないのでしょうか?

実は、【自動車の税金】の見直しについて、一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)や一般社団法人日本自動車連盟(JAF)などから(案)が挙げられています。

また、全国の有志の知事や市長からも「自動車諸税の抜本的な見直し」の緊急声明が出されています。

「購入時」にかかる税金の見直し案

自動車諸税に関する「購入時」の見直し(案)は、次のものがあります。

・自動車を取得する際の「環境性能割」を廃止して『消費税』に一本化する案
・自動車取得時の「環境性能割」を廃止する案

「使用時」にかかる税金の見直し案

自動車諸税に関する「使用時」の見直し(案)は、次のものがあります。

・自動車重量税と排気量に応じた自動車税について、重量による課税をベースとした新しい「保有税」に一本化するほか、環境性能によって税額を増減する仕組みを導入する案
・重量税を廃止する案

自動車の税制度が変わる可能性

見直し案が出されても、政府が検討をしないことには前進がありません。

実は、税制大綱には、次のエコカー減税の期限である2026年4月30日までに具体的な制度の検討を進めることが盛り込まれています。

早ければ2026年度には、自動車の税制度が大きく変わる可能性もあるのです。

今後の動向について注視していく必要があると言えますね。

まとめ

今回は、
『【自動車の税金】負担増の理由は二重課税か?』と題しまして、

「あまりにも自動車関係の税金が高すぎる!」
「車を永く大切に乗っているのに税金が増えるのはおかしい!」

といった不満の声に向かいまして、
「具体的にどのような税金が課されているのか?」について説明しました。

自動車関連の税金について、
自動車の「購入時」、「保有時」、「使用時」の場面で、どんな税金がかかるかを説明しました。

自動車の「購入時」には、『自動車税環境性能割』、「保有時」には、『自動車税・軽自動車税』や『自動車重量税』、「使用時」には、ガソリンの本体価格に『ガソリン税』と『石油石炭税』、さらに『消費税』がかかるかを説明しました。

ただ、【自動車の税金】の見直しも行われようとしており、早ければ2026年度には、自動車の税制度が大きく変わる可能性もあると紹介しました。

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